- 日本語パートナーズに応募したいけど、海外生活にはある程度理想やこだわりがある…
- 応募要件はクリアしているけど、自分の希望はどこまで通してもらえるの?
- 日本語パートナーズの活動内容に、やりたくないことが含まれている…
といった理由で、応募を迷っている方に読んでいただきたい記事です。
こんにちは!日本語パートナーズ経験者で、ブログ「MowTime(もータイム)」管理人のもーもーです。
日本語パートナーズに応募を検討されている方には、若干ネガティブに聞こえるタイトルですよね…。
もちろん、日本語パートナーズとしての活動に適している人でも、海外生活はそれなりに大変です。
ですので、「大変だから、行かない方がいい」という意味ではありません。
むしろ、どんどん応募して頂きたい!と思っています。
しかしながら、日本語パートナーズならではの活動内容や規定によって、「違う形で海外に行くべきだった!」と思う方もいるかもしれないな…と感じた部分があります。
今回は、代替案も提案しつつ、私自身が日本語パートナーズを経験したうえで感じたことを、率直に書いてみます。
(※あくまでも、日本語パートナーズを経験し、私が個人的に考えたことですので、参考程度にして頂けましたら幸いです。)
日本語パートナーズに応募しない方がいい人とは?
今回は、健康面に関する「応募しない方がいい」は置いておきます。(日本語パートナーズの選考には健康診断があります。)
日本語パートナーズの性質上、違う形で海外に行く方がいい方
はどんな人なのか、以下に挙げてみたいと思います。
- 日本語教育だけをやりたい人
- チームティーチングをやりたくない人
- 現地語を学ぶことを主眼に置いている人
- 住む場所を選びたい人・複数の都市に住んでみたい人
- 旅行やワーホリに近いイメージを持っている人
一つ一つ理由と、代替案を書いてみます。
日本語パートナーズの参加者は「NP」と呼ばれるので、以下「NP」と記載します。
日本語教育だけをやりたい人
「日本語パートナーズ」という名前なので、日本語教師を派遣するプログラムだというイメージがあるかもしれませんが、NPの立ち位置は、「学校の日本語教師」ではありません。
日本語の授業で文法などを教えるのは、現地の先生です。
NPはあくまでもアシスタントなので、教科書の単語や文章を発音したり、日本文化の紹介をしたり、時には別の場所に呼ばれて文化交流をしたり…というのが主な活動。
それが、楽しそう!と感じられたら、あなたはNP向きだと思います!
一方で、「教えることだけに集中したい」「一人で教壇に立って日本語教師がやりたい」という人にとっては、「思ってたより、日本語を教える場面がない…」と感じると思います。
そういう方は、日本語教師養成講座に通うなどして、国内外の日本語学校への就職を目指すのがベストだと思います。
チームティーチングをやりたくない人
日本語パートナーズでは、NPが現地の日本語教師のアシスタントをするという特性上、必ずチームティーチング(複数人で授業をする)形式になります。
規則上、正規の教員ではないNPが、一人で教壇に立ち、授業をすることは禁止されています。
日本で言えば、学校の英語の授業に、日本人の英語科教員と、ALT(外国語指導助手)がいる感じと似ています。
私が実際にチームティーチングをやってみた感想ですが…
チームティーチングは、複数でやるので、授業内での1人1人の負担が少ないというメリットがあります。一方で、人と人との付き合いでもあるので、コツは必要だなと思いました。
私は、先生方にとても良くして頂きましたし、授業や行事でよく活用して頂きました。(その分、かなり忙しかったです^^;)
ただ、現地の先生が、日本語パートナーズの活動内容や規則について全てを把握していないこともあります。
例えば、「テストの採点をやって!」とか、「一人で授業を進めててね!」など、禁止事項をお願いされてしまうこともあり(もちろん悪気はないのですが)…。
禁止事項に関してはもちろんきちんとお断りしましたが、失礼にならないように断らなければいけませんし、その場ですんなり納得してもらえないこともあるので、対応に苦慮することはありました。
ただし、困った時は、日本語で相談できる現地事務所がありますので、心配はいりません。
ちなみに、国際交流基金が主催している「EPA(経済連携協定)日本語予備教育事業」という海外派遣プログラムがありますが、こちらもチームティーチングがベースとなっているようです。
EPA日本語予備教育事業の募集要項に、
日本語講師として、初級・中級日本語、日本での生活に必要な社会文化理解の授業を行うほか、クラス担当として学習者の自律学習支援を行います。他の日本人講師やインドネシア人及びフィリピン人の日本語講師と組んで、チームティーチングで授業を進めていくこととなりますので、チームワークを重視しています。
このようにありますので、最初は不安でも、チームティーチングに慣れることは良い経験になると思います。
EPA日本語予備教育事業で日本語教師をやりたいと思っている方が、まず日本語パートナーズで経験を積むというパターンも多いです。
「それでも、絶対に自分一人で教えたい!」という強い思いがある方は、ひとつ前の項目と同じように、国内外の日本語学校への就職を目指すのがよいでしょう。
現地語を学ぶことを主眼に置いている人
日本語パートナーズは、日本語教育に関わるという特性上、現地でも「日本語で話す時間」がとても多いです。
私は、日本語科の先生とは日本語、そのほかの先生とは英語で話していました。
ですので、現地語力が元々高い方を除き、現地で話すのは日本語と英語がほとんどになります。
慣れない環境ということもあり、特に最初の数ヶ月は、一日が終わるとグッタリだと思います。
正直、日本語パートナーズに参加しながら、現地語を「マスター」することは難しいかなと感じました。
もちろん、生活の中で少しずつ日常会話は覚えますが、留学のように語学学習に集中することはできないと思った方がいいです。
集中的に学び、語学をマスターすることが目的の方は、留学やワーキングホリデーで語学学校に通うことをオススメします。
今はオンライン留学もいいかもしれません。オンライン留学に関しては別途記事にしてみたいと思っています。
住む場所を選びたい人・複数の都市に住んでみたい人
日本語パートナーズでは、行きたい国を選ぶことはできますが、派遣先の都市を自分で選ぶことはできません。
派遣人数が多い国は、「都会と田舎どちらがよいか」と聞かれることがあるようですが、派遣人数が少ない国は聞かれません。
そのため、都会がいいと思っていても、家の近くにバスも走っていない田舎に配属になる可能性は大いにあります…
しかも、住む住居も選べませんので、本当に不便な場所に住まなければいけない可能性もあります。
日本語パートナーズでは、車やバイクの運転が禁止されていますので、徒歩か自転車、公共交通機関のみの利用が可能。そのため、バスが使えない地域だと、行動範囲がかなり狭まります。
ヘタすると、引きこもりになって、病みます。
いわゆる僻地に配属になっても、ローカルな生活を楽しめるかどうか…です。
日本語教育に関わりたい!でも、住む都市は自分で選びたい…という方は、海外の日本語学校を自分で選び、就職する方がいいかもしれません。
(※ただ、日本語パートナーズと現地就職では、待遇が結構違うと聞きます…日本語パートナーズはかなり恵まれています。)
また、日本語教育でなくてもいい、海外で自分の気に入った街に住みたい!という方は、ワーキングホリデーがいいと思います。
ちなみに、JICAの青年海外協力隊は、募集案件を選んで応募するので、日本語パートナーズよりは行きたい都市を狙い撃ちできる可能性があります。
ただし、希望したところと全然違う案件に決まることも多いようですね。。
(私は青年海外協力隊は未経験なので、説明会などに参加して詳しく質問されることをおすすめします。)
旅行やワーホリに近いイメージを持っている人
これも、先ほどの「住む場所を選びたい人」と関連してきますが、日本語パートナーズは派遣される地域や、住居を選ぶことができません。
派遣された地域が合わなくても、絶対に変更することができません。
住居も、よほどの事情がない限り、変えることができないそうです。
虫が夜な夜な出るぐらいは住居は変えてもらえません(泣)
また、日本語パートナーズは、思ったよりも旅行ができません。
まず、規定により、派遣国の外に出ることができない、つまり、海外旅行ができないんです。
これも注意が必要なのですが、忌引き等以外での日本への一時帰国が認められていないので、里帰りして年末年始は実家で過ごす…などもできません。
派遣国内の旅行は?というと、これも、それぞれの月の中で赴任地の外に行ける日数が決められており、ガッツリ国内一周の旅に出るぞ!というのはなかなか難しいです。(規定は変わるかもしれませんが、私の時はそうでした。)
「仕事はあくまで補助的なもので、メインは旅!」とお考えの方は、ワーホリ、または日本で十分な資金を貯めた上での長期旅行をおすすめします。
新型コロナウイルスの影響は?
新型コロナウイルスの影響で応募を迷っている方は、以下の記事にまとめてみましたので、読んでみてください。
※日本語パートナーズの、新型コロナウイルスの対応については、公式ホームページにも出ています。
それでも応募を勧める理由
実は、私自身が、「日本語パートナーズに行かない方がいい人」に挙げた一部の条件に当てはまっていました。
応募する前は、すごく怖かったし、内定をもらってからも、「自分にはできる気がしない…」と不安で不安で仕方なかったです。
でも、やってみたら意外と大丈夫だったとか、不満は残るけれど受け入れられたとか、案外やれてしまうものです。
ですから、もし「やってみたい!」という気持ちがあるのであれば、今回挙げたどれかが当てはまっていたからと言って、諦める必要はありません!!
派遣されている人たちも、「最初はこう思っていたけど、来てみたら気持ちが変わった」という人もいましたし、100%満足な環境に行けるわけではないのですが、ブースカ言いながらも楽しくやっていますよ(笑)
不満な部分をどう切り替えて克服していくかも、日本語パートナーズを通して成長するいいチャンスになります。
ただ、上記に挙げた代替案を見て、「代替案の方が私はいいな~」と感じた方は、きっとそれが答えなのだと思います。
ご自分の本音と向き合うチャンスなので、ゆっくり自分と対話してみてください。
あくまでも、私の話は参考程度にして頂き、ご自身の決断で道を選んでいってくださいね!
経験不足はさほど問題にならない
以前別の記事でも触れましたが、
- 海外に行ったことがない
- 留学経験がない
- 応募時点で、現地語が全く話せない
- 英語が流暢に話せない
- 日本語教育の経験がない
- 学校で働いた経験がない
- その国に今まで特に興味がなかった
これらに該当する方は、特に心配はいりません!
※ただし、応募要件として、英語での最低限のコミュニケーションはできなければなりませんので、DMM英会話等で練習しておきましょう。
詳しく書いた記事がありますので、こちらの記事をお読みください。↓
あとがき
基本的には、ぜひ応募して頂きたいと思っています。
日本語パートナーズでなければ経験できないことがたくさんあります。
「行かない方がいい」なんていうネガティブな表現を使ってしまいましたが、それは、「誰々は向いていて、誰々は向いていない」みたいな意味では決してありません!
「日本語パートナーズではない方が、目的を達成できる」のであれば、違う形で海外を目指すのが最適かもしれない、という意味です。
ご自分はどちらなのか、しっかりと向き合って、もし少しでもやってみたい!という気持ちがあれば、ぜひ日本語パートナーズに応募してみてくださいね!!
あ、面接で英会話テストがありますので、英会話は今のうちに練習しておきましょうね!
(2021年9月11日追記)英会話テストについて詳しく書きました↓
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