社会人になってから、仕事を辞めてワーホリや語学留学を検討されている方へ。海外に行くなら、ワーホリか語学留学ぐらいしか思い浮かばない…という方にぜひ読んでいただきたい記事です。(もちろん私はワーホリ・留学推進派です!)
前回の記事も宜しければお読みください。
語学留学やワーホリの意義を考えよう
前回いろいろと申し上げたものの、語学留学やワーホリに意味がないと言っているわけではありません。私は、なんだかんだでイギリス留学に行って良かったと思っています。
ただし、語学留学やワーホリが、合っている人もいれば、合っていない人もいる。本当に人によって違うので、自分と向き合うことが大切となります。答えは、ご自分のみが知っています!
これから挙げるポイントを検討し、自分の目的に合っているかどうか、ぜひとも検討してみてください。
今までと違った人生経験を積める
今まで自分が生きてきた環境と違うことをたくさん目の当たりにし、時には不便なことや、差別に遭い、嫌な思いをしながらも受け入れていく作業こそ、自分の視野を広げることに繋がります。そしてそれは、海外旅行などの短期滞在ではなかなか感じられないもの。
もちろん、ワーホリや語学留学で「いいとこ取り」をし、ただただ楽しい!という経験をすることも、それはそれで人生経験です。
ですので、ワーホリや語学留学を「人生経験」と割り切るかどうか、また、その先に何を思い描いているかで変わってきます。
私は、「日本で働くための武器にしよう」「海外経験をすれば認めてもらえる」という考えで行くのは少々危険だなと思うのです。「意思疎通に困らないレベルの英語のみを武器に、就活しよう!」という目的で留学するのであれば、ちょっと今の時代でそれは難しいと言わざるを得ません。
1年という経験は意外と短い
私はイギリスに行く前、半年も海外で暮らすなんてものすごく長い!と感じていました。しかし、今は1年でも短いと感じるようになりました。
「石の上にも三年」とは言いませんが(私もその考えはあまり好きではないので)、「社会的評価」となると、自分の中でどう感じるかだけではなく、「他の志願者との比較」も入ってきますので、自分の感じ方だけでは評価には繋がらない恐れはあります。
日本の大学院は2年ですが、イギリスの大学院は1年で学んでくることが出来ます。そういう人と、中途採用で戦うことになれば、「英語ができます」「海外生活に適応しました」「やりたいことをやってきました」だけでは勝ち目はありません。
希望の業種があれば、その業界ではどんなスキルが必要で、どんな人を求めているのか研究しましょう。新卒と違って、中途採用は即戦力を求められます。「英語が出来て当たり前、英語が出来ることはスタートラインにすぎない」という業界も多いです。
「行けば何とかなる」は危険
危険なのは、
- 「行けば何とかなる」
- 「行けば英語が話せるようになる」
です。
ハッキリ言って、1年でペラペラにはなりません!特に、初級レベルで行った場合は、あまり上達を感じられずに焦るばかりの日々になってしまうことでしょう。
時には、「えいやっ」と飛び込んでしまうことも必要ですが、それは「何から何まで万全に準備し尽くした、それでも少し恐れがある」と尻込みしてしまった時に使うおまじないみたいなものです。
私は3年間、厳しい先生に英会話を習ってから行きましたが、それでもなかなか難しいと感じました。そして、1年の留学を終えようとしていながら、ほとんど英語が話せていない人たちもたくさん見ました。
前の項目でも申し上げた通り、1年はとても短いです。1年という短い期間で最大限の力を発揮してやりたいことをやってこれるように、日本では万全に準備をすることをおすすめします。
「現地に行かないと出来ないこと」かどうか
「現地に行かないと自分のやりたいことが習得できない」という場合は、前述の限りではありません。自分のやりたいことを追求するのもまた、人生の醍醐味です。
私の友人は、その国の音楽が演奏したくて、実際に現地の人たちと関わるためにも、ワーホリを選びました。これは、日本国内では実現できないと思いますし、むしろこれこそがワーホリの有効な過ごし方ではないかと思うので、こちらのやり方が合っている人もいると思います。
ワーホリ期間にやったことを活かして、帰国後はフリーランスなどで活動するのもいいかもしれません。
別の友人は、ワーホリでアロマテラピーを活かした仕事をし、日本に帰ってきてからは自分のサロンを開いて営業をしています。ただ、その友人は現地で勉強したわけではなく、日本でかなり長い期間、事務職をしながら英語とアロマテラピーを勉強し、現地ですぐに仕事に就いたという感じです。ですから、ワーホリ期間に思い描いた活動を即実行するためには、そういった長い「下積み」のような努力も必要になるわけなんですね。
語学留学やワーホリから戻ってきて正社員、を考える方も多いと思いますが、行く前の資格や経験にかなり左右されます。語学留学・ワーホリの経験が中途採用で評価されることは少ないと思った方がいいです。仕事中心ではない海外生活、しかも1年という短い期間の経験がどう評価されるかは「企業の考え方次第」でもあります。
せっかくなら「面白い人」になろう
留学やワーホリに行く人はとても多くなったとは言え、みんながみんな行けるわけではありません。何か、語学以外で柱となるスキルがあるのなら、海外で異文化に触れてきたことや、語学力は、間違いなく「サブの武器」になります。
要は、「人間の幅を広げる」ということ。どんなに頭が良くて仕事が出来ても、話の引き出しが少ない人はちょっと、つまらないな…となってしまいますよね汗。
ですから、海外経験や語学力は「サブの武器」であるということは頭に入れつつ、「面白い人間になってやろう!」ぐらいの気持ちで見つめてみて、それでも行ってみたいならばぜひチャレンジしてみてほしいと思います!
そういったことを念頭に置いていれば、現在している仕事である程度実績を残そうとか、国家資格を取ろうとか、帰国後も生活できるぐらいの貯金をしようとか、それなりに対策は打てると思います。
他の方法も検討しよう
海外生活を送りたいのであれば、ワーホリや語学留学だけが選択肢ではありません。今の生活に影響が出ない「短期留学」という手もありますし、どうしても長期がいい!という方は、手厚いサポートが受けられる公的な海外派遣プログラムもありますので検討してみましょう。
短期留学をする
私は、「まず短期留学をしてから長期留学やワーホリを本気でしたいか考えてみても遅くないよ」と、海外に行くことを希望していた友人らに伝えてきました。友人らはそのやり方を取り、ほとんどがその後、語学留学やワーホリに旅立ちました。
自分の本気度が高まれば、それだけ用意周到に準備もしますし、このやり方はおすすめです!
短期留学についてはいくつか過去記事がありますので、宜しければお読みください。
短期留学の項目に含めましたが、ボランティアやスタディツアーを通して、本当に海外に行きたいか、ワーホリや語学留学以外の道の方が合っているのではないか、と考えるきっかけになるかもしれませんので、こちらも併せてお読み頂けたら幸いです。
海外派遣プログラム等で経験を積む
「移住する気はなく、1年以内の海外生活を希望する」のであれば、実は語学留学やワーホリ以外にもあるんです。語学も学べて、海外生活も体験できる公的な海外派遣プログラムに応募し、仕事をしながら現地の生活を体験するというのも、一つの手です。
多少勉強や資格取得は必要になりますが、資金が数十万~数百万必要になる留学や、現地に行ってから仕事探しをしなければいけないワーホリに比べると、負担が少ないと言えます。(その代わり、選考を勝ち抜くのは大変ですし、国から派遣してもらうので、自由は少なく、責任はあります)
自分にはどんな海外滞在が合っているのかを検討するためにも、選択肢は広く持ちたいですね。
次回はそういった海外派遣プログラムについて書いてみたいと思います。(2019.3.25 リンク追加しました↓)
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