皆さん、「センチ」と「ミリ」、どちらが大きいですか?と聞かれたら、全員「センチ」!と答えるのではないかと思います。
しかし、言葉の本来の意味を考えたとき、正解は、
「ミリ」
なんです。
えーーーー?!なんで?だって、「1センチ」と「1ミリ」じゃ、明らかに「1センチ」の方が大きいじゃん…
なーんて思いますよね。
そもそも「センチ」と「ミリ」がどんな意味なのか?今回はそれを探ってみたいと思います。
それを紐解くと、なぜ「ミリ」の方が大きいのかが分かります。
実は、それは英単語を覚えるスピードがアップするコツにもつながってくるんです。
一体どういうこと?!って感じかもしれませんが…「ミリ」の方が大きい謎について、見ていきましょう!
※この記事の英文は、イギリス人の夫ボビット(Bobbit)が書いたものです。イギリス英語のスペルを使用しています。
接頭辞Cent-とMilli-について
タイトルには「センチ」と「ミリ」と書きましたが、正確には
Cent-
と
Milli-
です。
これは「接頭辞(prefix)」と呼ばれ、それ自体は単語として機能しませんが、ある語の頭にくっついて派生語を作ります。
「接頭辞」を意味する"prefix"の"pre-"もまた接頭辞なんですね!
- preview(=プレビュー、内覧、試写など)
- prepare(=準備する)
- preliminary(=予選、予備)
どれも「前の」や「先に」というニュアンスが含まれますね。
接頭辞が分かってくると、知らない単語だとしても、付いている接頭辞からどういった意味合いを含む単語なのかが判断できるようになります。
では、Cent-とMilli-は、いったいどんな接頭辞なんでしょうか?
Cent-
接頭辞"Cent-"が付く英単語と、その意味を、ボビットが書いてくれましたので、あえて英語のまま載せてみたいと思います。
英英辞典で学ぶような感じですね。
何となくでOKなので、ニュアンスを掴んでみてください。
※イギリスの綴りで書いています。
- hundred centimetre (= one hundredth of a metric metre)
- centipede (= an insect with one hundred legs…in theory)
- century (= a period of one hundred years)
"century"はよく出てくる単語ですね。20世紀、21世紀のように、100年を一区切りとした単位「世紀」ですね!
Milli-
次は、接頭辞"Milli-"。こちらも、英語で読んでみましょう。
- thousand millimetre (= one thousandth of a metric metre)
- millilitre (= one thousandth of a metric litre)
- millipede (= an insect with one thousand legs…in theory)
- millennial (= every one thousand years)
- millennium (= a period of one thousand years)
"millenium"は、「ミレニアム」というカタカナ語として定着していますが、特に2000年代に入る時によく使われた言葉です。
先ほどの"century"は100年が一区切りでしたが、こちらの"millenium"は、1000年が一区切りなんですね。
「ミリ」の方が「大きい」理由とは?
「ミリ」の方が大きいと述べた理由…何となく分かりましたか?
単位に用いるセンチやミリに慣れてしまっているので、ついその感覚で考えてしまいますが、接頭辞"Cent-"と"Milli-"の意味を比較すると、「千」を意味する「Milli-」の方が大きい、ということになります。
正確な本数は違うようなので、比喩的な命名ではありますが、、
ムカデは、漢字でも「百足」と書くように、100本の足、ということで英語でも接頭辞Cent-が付きます。
そして、ムカデよりも足の本数が多いヤスデは接頭辞Milli-が付くんですね~。
え、じゃあ、"pede"って何なの?と考えたアナタ、鋭い!
次の単語を見て、"pede"の意味を推測してみてください。
- pedal(=ペダル)
- pedestrian(=歩行者)
- pedicure(=ペディキュア)
"ped"が付く単語は、足に関係があるものを意味する語になるんですね。
ですから、
Centi- 百の
pede 足
で、ムカデ(百足)。
面白い~!!
英語は訳の分からない呪文みたい…覚えるのは途方もない作業…と思いきや、実はこのようにパーツを覚えると、あとはパズルのように組み合わせるだけで分かるようになります。
数を表す接頭辞はたくさんありますので、また別の記事で書いてみたいと思います。
接頭辞で英単語がたくさん覚えられる?!
さて、下記の本、「100の語源で10,000語が身につく!すごい英単語集!」というキャッチフレーズが付いているのですが、先ほどcenti+pedeのところで述べた「パズルのように英単語を覚えていく」やり方を、具体的に図解で説明している本です。
私も、接頭辞・接尾辞を意識するようになってから語彙を覚える効率が格段に上がりました。
この学習法をきちんと意識すると、ホントに語彙が爆速で増えるので、超オススメです。
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