「不幸になりたい」と進んで思う人はいないと思います。でも、
- 「幸せじゃない」
- 「幸せって何なのか分からない」
と感じている人もいらっしゃるのではないでしょうか。今日は「幸せ」を感じるコツについてお話してみたいと思います。
幸せを感じられない理由
幸せの基準に「合格ライン」を作ってしまう
子供の時って何でも、
- 「わーすごい!」
- 「面白い!」
- 「うれしい!」
と心動かされたのではないでしょうか?
そして、100円お小遣いをもらうと、大金を手にしたかのように(笑)、とてもうれしかったですよね。
大人になるにつれて、いろいろな「すごいもの」を見たり、とても高価なものだったり、大きなお金の存在も知るようになり、子供のころに「すごい!!」と思っていたことが、いつしか「大したことのないもの」「たったそれだけ」と思うようになってしまいます。
テストの合格ラインのように、このライン以上でないと、「喜びや幸せは感じません」と、自分で作り上げてしまうのです。
そういう状態でいると、どんどんその合格ラインが厳しくなっていって、本当はありがたくて喜ばしいことですら、喜べなくなってしまうのです。
つまり、幸せであるはずのことが、「合格ライン」以下の、「不幸せゾーン」に属すようになってしまうんですね。
「今」になければ「未来」にもない
「今この瞬間」というのは、「過去の自分」から見たら「未来」です。明るいと信じて疑わなかった未来です。
でも、その「未来」を迎えてみたら、「現実は違った…」「幸せになってないぞ…」とガッカリ…。そして再度、「いやいや、きっと、あと数年後には輝かしい未来が待っているはずだ!!」と期待しますよね。
でもまた、「その未来」が来て、また「ガッカリ」。その無限ループに無意識にハマってしまっています。ふと「明るい未来」はもしかしたらいつまでたっても来ないものなのかもしれない…と、絶望してしまいますね。
「未来」は「今」の連続で出来ているので、「未来」ではなく「今」にフォーカスすることが大切になります。しかし、幸せを感じられないフラストレーションから、ついつい「大きなことをやって、すべてをひっくり返そう」という発想にもなっていきます。それは少々危険なのです。
一発逆転では解決できない
人は、劇的なことが起きるのを、「幸せ」と思っている節があるかもしれません。(例えば、あれよあれよという間にスターダムにのし上がるようなストーリーなど)
このブログのメインテーマになっている「海外」のお話をしながらこういうことを言うのもアレなのですが、例えば「今が幸せではないから、大きなことをして一発逆転しよう」という気持ちから、海外に行きたくなることもあります。
それも、人生経験としては面白いのですが、そのような心の状態で海外に行っても、
- 「こんなはずじゃなかった」
- 「思ったよりつまらない」
- 「私のいるべき場所はここじゃない」
となってしまうんですね(留学先でそういう人をたくさん見てきました…)。それだと、大きなことをしても「幸せ度」は変わっていないことになりますよね。
なぜこういったことが起きるのでしょうか。次の項目で見ていきます。
「幸せチャンネル」のアンテナ調整!
なぜこういうことが起きるのかと言うと、「幸せチャンネル」を見るアンテナを持っていないからなのです(何だか怪しい話みたいですが汗。あくまで「例え」です)。
見たい番組があっても、違うチャンネルになっていれば違う番組が見えてしまうように、今「幸せ」にチャンネルが合っていない状態なのです。
チャンネルが合っておらず、見たい番組が見られなかったけれど、「その番組は今日はやっていなかった」というわけではありませんよね?やっていたけれど、見られるようにしていなかった、というだけの話。
幸せも、実は同じなんですよね。「幸せなんかあるはずない」というのは思い込みなんです!
「幸せチャンネル」を見るためのアンテナ調整をしたことがないだけ。そしてその「アンテナ調整」は、どんな小さなことでもいいんです。
小さな幸せを「受信」していこう
小さな幸せを感じられず、「別にこんなこと大したことじゃない」と言う癖がついている状態では、「大きな幸せ」が突然現れるとは考えにくいですよね。
- あなたの周りの人は、あなたにどんなことをしてくれましたか?
- 今日の自分が、昨日より、または去年より、できていることはなんですか?
- 当たり前だと思っていたけど、実はありがたいなあと思うことはなんですか?
そういうことを考えていると、温かい気持ちになってきませんか?
見落としている幸せ、実はたくさんあるんですよね。このように、小さなことでもいいので挙げてみるのです。まさに、「アンテナで電波を受信」するような感じですね。
あれ、もしかして、ラジオの方が近かったかな!笑。ザーザーな音を聞きながらちょっとずつ周波数を合わせて、番組が聞こえるようにする作業、誰もがやったことがあると思いますが、そんなイメージかもしれません。
具体的な「幸せ」の見つけ方
具体的にどんなことが幸せなのか、見つけていくポイントです。
子供のころにうれしくてはしゃいでいたことも、大人になって、つい「当たり前のこと」と気に留めずにやり過ごしてしまうということ…多くなってしまいましたね。。
そういう「当たり前のこと」を、「そんなことで喜ぶなんて」と思わずに、しっかり意識してみるのです。
- 「今日も晴れていて気持ちがいいなあ!」
- 「住む場所があって幸せだなあ」
など、いいことだけれど普段気に留めないこともそうですし、
- 「雨が降っているけど、これで野菜やお米が育つんだなあ」
- 「自分が支払ったこの代金が、このお店の人のお給料になるんだなあ」
など、ちょっと普段はマイナスにとらえるようなことを、「うれしい視点」に置き換えて考えてみるんです。
先ほどの「幸せチャンネル」のアンテナで受信した小さな幸せを貯めていって、「幸せ貯金」を作るイメージ。逆に、どんなことにも不平不満を言っていると、「幸せ貯金」はどんどん減り、幸せを感じにくくなってしまいます。
起きている出来事は同じなのです。でも、それをどう翻訳するかはあなた次第。つまり、
- 視点を変えること
- 細かいことにも気付く心
- それをいい捉え方に変換する力
が大切になってきます。(もちろん無理に、大変な出来事を幸せに結びつける必要はありません。落ち込むときは落ち込んで大丈夫です。)
幸せに「なる」?いえ、幸せで「ある」!
例えば、日本ではもはや当たり前と感じるようになってしまった、
- きれいな水を飲めること
- 安全な食糧が割と簡単に手に入ること
- ケガや病気をしたら、高度な医療を受けられること
って、とてもありがたいこと。でもそういうときに、
- 「いやいや、食の安全なんていまや信用できない」
- 「病院代だって高いし、いい病院が近くにない」
などと、ネガティブな発想が先に出てきたりしていませんか?もちろんそのようなリスクを念頭に入れることは生きる上で大事なことです。
でも、まず、「ああ、そういう安心のサービスがそろっている環境に居られてよかったなあ」と、おまじないだと思って唱えてみてください。
リスク回避の対策を練るのはその後でも大丈夫。むしろ、物事のいい面も悪い面も両方捉えられたら、最高のスキルだと思います。(物事のリスクを瞬時に捉える能力は、危険を回避するために必要なスキルです。ネガティブな発想が出来ることは、才能なんです。)
そうすると、「今この瞬間」も輝きを増して、「今この瞬間」を楽しむ余裕ができ、つまりは「未来」がいつでも明るいものになります。(「未来」がいずれ「今」になるので)
そうは思えない!!と人もいると思いますが、できる範囲でいいと思います。少しずつ、「ああ、幸せってそこかしこにあるんだな、恵まれているな」「大きな幸せだけが幸せじゃないんだな」って思えるようになります。
もし「幸せチャンネルのアンテナ調整」をやってみてもいいかな、って思ったら、ちょっとトライしてみてくださいね。