「傷付きやすい」「繊細」って、どういうイメージがありますか?自分はそういう性格だと自分で感じる方は、「改善したいなあ」なんて思ってしまう方もいるかもしれません。でも私はその必要はないと思うようになりました。
日本では特に「傷付かない」「強い」「根性がある」みたいなことが崇拝されすぎていると思います。でも、根性だけで乗り切ったり、ポジティブ一辺倒な時代は終わったと思っています。
私は、「傷付きやすい」「繊細」「ネガティブになってしまう」ことは、長所でもあり、才能だと思っています。今日は、そんな性格が強みなのだと捉えられるお話が出来たら、と思います。
傷付きやすさは優しさ、優しさは才能
少しの出来事にも心を痛めてしまう、優しい優しいあなた。
あなたの優しさは光り輝く才能です。
いつまでも大切にしていただきたいし、誇りに思っていただきたい。
胸はしょっちゅう痛いけど、それはあなたの感受性というアンテナの感度が普通よりいい証拠なんです。
感受性のアンテナの感度が高いと、確かにマイナスの方も反応しやすくなってしまいますが、逆に言えばプラスの感情もきめ細かく感じる能力があるということです。
- 「楽しい」
- 「うれしい」
- 「すてき」
- 「かわいい」
人が見落としてしまう幸せを感じる力があるということです。
誰もが思いつかない発想をそういうところから生み出すこともできるし、人が気付かない誰かの良さをすぐに見つけられる能力があるし、何より、あなたは人の痛みのあらゆる種類を学んでいて、大切な人が苦しい時、共感してあげることが出来ます。
凹まない人っていますけど、それも良し悪しで…
「え、そんなことの何がつらいの?気にしない気にしない!」
こんな言葉で片付けられてしまうこともありますね…。それは、凹んでいる側からすれば、孤独になるような、突き放されるような気持ちになってしまいますね。
だから、あなたのように傷付いた経験がある人は、人を救います。
共感は、人を救うんです。
あなたには、人を救う才能があるということです。
傷付きやすさは、才能なのです。
傷付きやすいということは、あらゆるパターンの悲しみや苦しみが分かるということでもある。それは、そういうアンテナを持っている人にしか出来ないことです。
傷付くたびに、「なんでこんな小さなことで落ち込んでしまうんだろう…」と苦しくなってしまいますが、あなたの経験によって救われる人が必ずいます。
だから、心配しなくても大丈夫です。
過去に傷付いた経験から、苦しい感情がわいてくる
子供のころに、理不尽に怒られたり、やりたいことを否定されたり、誰かにいじめられたり、比べられて惨めな思いをしたり…
このような経験で傷付いたことを思い出すと、なかなか苦しい思いになりますよね。そういうことが思い出されると、別のことを考えたりして意識を逸らしたりしませんか?
私もそういうタイプなのですが、実は、この傷付いたときに得た苦しい感情は、「無視せずに、向き合い、感じ切る」という作業が必要なようなのです。あまりピンと来ないですよね。では、次のような例えはどうでしょうか。
苦しい感情を少しずつ揉みほぐそう
こんな例えもおかしいかもしれませんが、、足つぼなどで、「痛いけれど揉みほぐすことでよくなる」というものがありますよね。心もそれと似ているのではないかと思います。
体に関しても、「ああ~。凝ってるなあ~」とか「しんどいな~」と時々思い出すように、苦しい感情も、「心が痛んでるよ~~」とか「揉みほぐして~~」と訴えてくるんです。
時々、嫌な思い出がワーッと出てくるのは、こういう心の仕組みがあるからです。
でも、毎度毎度一気に揉みほぐそうとするのは苦しいので、定期的にマッサージに通って少しずつ良くなるように、心の痛みも「しっかりと向き合って、感じる」という作業を通じて、少しずつ揉みほぐしていけばOK。
ポジティブとネガティブ
一昔前は、「ポジティブ神話」的なことがあがめられていたように思います。
- 「落ち込んでいても、前向きに」
- 「前向きな言葉を使えば現実はよくなる」
- 「マイナスのことを思うからそれを引き寄せる」
- 「いつも前向きで明るい人を見習おう」
こんなことが巷では言われていて、皆さんも信じようと頑張っていたのではないでしょうか?
しかし、これは結構苦しいものでもありました。なぜでしょうか?
ポジティブにならなくてもいい
苦しい感情が出てくるということは、「落ち込んで、向き合って、凝りをほぐそう!」というサインですから、「前向き!前向き!忘れよう!」としてしまうのは、「凝りをほぐす作業」を避けることになってしまいます。
私も、落ち込んで落ち込んで、苦しいまま寝落ちしてしまうこともありますし、落ち込みすぎて疲れたら、「よし、今回このぐらい落ち込んだから、あとは次回にしよう」とすることもあります。
この作業のあとにパッとポジティブになることもあまりありません。無理にポジティブにならなくていいと思います。あー、疲れた。しんどーい。それでいいのではないでしょうか。
落ち込むことはむしろいいこと
ポイントは、落ち込む自分を責めないことです。少しずつ、軽やかな心に向かっている証拠です。「なんでこんなに落ち込んでしまうんだろう…」と、二重に落ち込んだりもしますが、「落ち込んだ方がいい」のです。
「落ち込める時間を持てること」は、貴重なことです。でも、落ち込むとしんどいですよね。対処法はどうしたらよいのでしょうか?
落ち込みと上手く付き合う秘訣
ポイントは、落ち込んでいることを、画面を通じて映画でも見ている気分で「あー、ネガティブなシーン来たぞ~」のように捉えることです。
ネガティブな波は、(おそらくポジティブなタイプの人でも)無理に抑えることはできず、必ず定期的に来るものです。生きている以上避けることはできないと私は思っているのですが、その波にどっぷりつかりすぎてしまうと、余計なことまで悩み始めたり、自分はダメな人間だとか、自己否定まで始めてしまったりするんです。
ネガティブモードが来たら、苦しいながらもどこか「他人ごと」のように振る舞うのも、ネガティブな感情と上手く付き合う秘訣です。
抑え込むのもよくない、でも、どっぷりハマってしまうのもよくない、「苦しさを感じつつも、上手くやり過ごす」というのがポイントになります。
「あなたの優しさという才能を光り輝かせてくれる大切なお友達」ぐらいに捉えられたらしめたもの。なくそうとするのではなく、上手く付き合っていきましょうね。
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